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アイルランドの民意

2008年6月12日、EUの新しい基本条約であるリスボン条約の批准を、アイルランドが国民投票で否決した。
加盟27ヶ国すべてが批准しないと発効しないので、他の国がすべて批准したとしても、このままでは発効しない。

アイルランド人口はEU全体の1%足らず。数の上ではこんなにも少ない人たちの民意が、アメリカを上回る人口・経済規模の政治共同体の進路を阻んだことになる。
このこと自体は、以前から「民主主義の赤字」を非難されているEUの、皮肉にも誇っていい点と言えまいか。

EU本部のあるブリュッセルからは「混乱を招くことなく再投票を準備することが重要だ」(仏紙ルモンド、2008年6月15日付)という声が出ている。しかし、そうした「上から目線」なEU官僚の姿勢に市民が「NO」を突きつけた結果だということは、忘れてはならない。

EUは早急に今後の対応を練ることになろう。
ポイントになるのは、この7月から議長国となるフランスだ。
議長国は、文字通り、EUの政策調整等で鍵を握る存在となる。
今回のアイルランド国民による批准拒否への善後策の検討は、不可欠な議題となる。

ただし、アイルランドの「NO」は、巨大組織を牛耳っているように思われるEU官僚への「NO」であり、EU統合が進めば進むほど自分たちの声が届かなくなることへの不安でもある。

そして、仏独のような統合の牽引役となる大国への反発があることも忘れてはならない。
現行の基本条約であるニース条約は、フランスが議長国を務めた際、南仏ニースで開かれた首脳会議で合意されたものである。ここでは、大国主導への不満が、多くの小国から噴き出した。

皮肉にも、今回、フランスがアイルランドの「NO」のアフターケアに当たる任を負う。
サルコジ、大丈夫か?
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

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Author:かずなり
神戸在住の国際関係研究者。
赤ワインとチェコビールと蕎麦と栗を愛す。
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